発達障害のある方は障害者手帳の申請が可能です。
しかし「取得した方が良いのか?」「手帳をもらえないケースはあるのか?」「そもそも障害者手帳のことがよくわからない」など疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
今回は障害者手帳の取得を検討している方へ向けて、障害者手帳がどのような手帳であるのかご紹介します。
私は発達障害で障害手帳をもっています。それは2次障害でうつをもっていたからだと思います。発達障害のみでももえらえるのでしょうか。
知恵袋にも下記の質問がありました。
ADHDの障害者手帳が欲しいのですが、どうしたらもらえますか?? 前診断を受けてそう診断されたのですが、そのお医者さんは大した事でもないしそれだけです、みたいなことを言われ傷ついたのでそこには行きたくないのですが、他のとこ行くとまた一から診断されますよね…? 診断後に手帳が欲しいと言ったら貰えるのでしょうか?
引用元:YAHOO知恵
- シバッタマン
- 精神障害者保健福祉手帳 保持者
- npo法人発達障がい者を支援する会(チームシャイニー)
- 退職代行で40歳で会社を退職し就労移行支援へ
- 氏名:柴田義彦
- 退職代行&就労移行支援、ITの執筆
- 妻と6歳の子供がいて住宅ローン・教育費に必死
- うつ病で休職経験多数
- 経歴・連絡先情報はプロフィールに表示
【ADHD障害者手帳もらえない?】取れない? 発達障害精神やアスペルガー?知恵袋
障害手帳とは
「そもそも障害者手帳とは何ぞや?」という事に触れておきたいと思います。
そんなことは知ってるよと言う人も多いかもしれません。障害者手帳とは、一言で言うと「障害があることを証明する手帳」のことです。
障害者手帳とは、身体障害、知的障害、精神障害のいずれかに該当し、日常生活や社会生活に一定の制限を受けると認められた人に交付される手帳です。
生涯取得することで「障害者求人への応募」ができることや「一部公共料金の割引」など、さまざまな支援サービスを受けることが可能です。
障害者手帳には、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類があります。
発達障害は障害者手帳は取得できるの?
結論から述べますと発達障害も障害手帳は取得できます。
発達障害は、精神障害の一種に分類されており、精神障害者保健福祉手帳の対象となります。
制度の根拠となる法律は異なるのですが、どの手帳を持っていても「障害者総合支援法」の対象になります。
この中で、発達障害のある方が対象となる手帳は「精神障害者保健福祉手帳」であり、発達障害と知的障害がある場合は「療育手帳」もその対象になります。
障害者手帳は種類によって内容が異なるため、各自治体の公式サイトなどで詳細を調べる際は、名称を間違えないようにご注意ください。
障害者手帳は、何らかの障害のある方に交付されます。
取得することで「障害者求人への応募」ができることや「一部公共料金の割引」など、さまざまな支援サービスを受けることが可能です。
大前提として「発達障害者の障害者手帳」という名称の手帳はありません。
障害者手帳の種類
障害者手帳の種類には、下記の3つあります。
障害者手帳の種類 | 対象となる障害 | 障害の程度 |
---|---|---|
身体障害者手帳 | 身体障害 | 日常生活に極度から制限されないまで |
精神障害者保健福祉手帳 | 精神障害・発達障害 | 日常生活や社会生活に著しくから制限されないまで |
療育手帳 | 知的障害 | 日常生活を営むのに難渋から支援を必要としないまで |
この中で、発達障害のある方が対象となる手帳は「精神障害者保健福祉手帳」であり、発達障害と知的障害がある場合は「療育手帳」もその対象になります。
障害者手帳は種類によって内容が異なるため、各自治体の公式サイトなどで詳細を調べる際は、名称を間違えないようにご注意ください。
精神障害者保健福祉手帳の等級とは?
精神障害者保健福祉手帳の等級は、1級~3級まであります。
等級とは、障害の症状や日常生活にもたらす制限の程度を計るための基準のことです。
例えば、発達障害の1つであるADHDにおいても、症状はさまざまであるため、日常生活での困りごとや必要な支援は人によって異なります。
1級と3級とでは、1級の方が症状による困難や制限が大きいことを表します。
1級
常に周囲の援助がないと日常生活が困難が生じている場合
2級
1級よりは症状が軽いが、日常生活に困難が生じている。就労をしている方も含む。
3級
2級よりは症状が軽いが、日常生活に制限がある状態。一般企業で働いている人も含む。
参考[厚生労働省]
参考)[厚生労働省](https://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/certificate.html)
※上記の等級区分は、目安としてご覧ください。
等級は手帳を申請した後、各自治体の精神保健福祉センターで審査が行われ、決定します。
審査の際には、医師の診断書などを確認されます。
正確に審査してもらうためにも、かかりつけの医師へ日常生活の支障を正確に伝えておくことが大切です。
精神障害手帳ではどの程度の援助がある?
精神障害手帳3級では医療費の助成や公共料金の割引などが受けられます。
受けられるサービス・支援の内容は地域や事業所によって異なりますが、例として以下のようなものがあげられます。 また、障害等級に応じて、所得税や相続税、贈与税などの税金が軽減されます。
【ADHD障害者手帳もらえない?】取得は可能か?発達障害アスペルガー
発達障害の場合でも「障害者手帳」を取得することはできるのでしょうか?
精神障害手帳がもらえる人は
条件・対象となる人 精神障害者保健福祉手帳を取得するための条件は下記の通りです。
- 「何らかの精神疾患により、長期にわたり日常生活や社会生活に制約がある」
- 「その精神疾患による初診から6カ月以上が経っている」
すべての精神疾患がある人が対象で、具体的には次のような疾患が含まれます。
結論から申し上げると、発達障害でも障害者手帳の取得はできます。
ちなみに、発達障害で障害者手帳を取得する場合、「精神障害者保健福祉手帳」になります。
なお、精神障害者保健福祉手帳は、1級から3級まであります。
発達障害の障害者手帳とは?
障害者手帳は、何らかの障害のある方に交付されます。
取得することで「障害者求人への応募」ができることや「一部公共料金の割引」など、さまざまな支援サービスを受けることが可能です。
大前提として「発達障害者の障害者手帳」という名称の手帳はありません。
療育手帳は各自治体によって判定基準が決まっている
療育手帳は、児童相談所、または知的障害者更生相談所において、発達障害があると判定された方に交付される手帳です。
精神障害者福祉手帳のような等級ではなく、各自治体ごとに定めた判定基準があります。
例えば、症状の度合いに応じて、「A.重度 / B.中度 / C.軽度」といった区分に分けられます。
また、療育手帳は、各自治体により別の名称で呼ばれることもあります。
例えば、東京都では「愛の手帳」、埼玉県では「みどりの手帳」と呼ばれています。
【ADHD障害者手帳もらえない】取得できる?アスペルガー
前の項目でもお伝えした通り、発達障害がある方は障害者手帳を申請することができます。
ただし、発達障害と診断されていても、場合によっては基準を満たさず、手帳が取れないことがあります。
発達障害(ADHD)のある方で障害者手帳が申請できない場合
発達障害のある方が申請できる精神障害者保健福祉手帳の対象は「長期にわたり精神疾患があり、生活に制限が出ている方」です。
長期とは、症状の診断を受けた日(初診日)から6ヶ月以上が過ぎていることを差します。
上記の基準を満たしていないと判断された場合は、申請ができません。
例えば「初診日から4ヶ月しか経っていない」などです。障害者手帳が取得できるか否かの審査を行うのは各自治体です。
そして、等級の判定時と同様に診断書の内容が大きく影響すると考えられます。
そのため、障害者手帳の申請を検討している場合、まずは手帳が取得できそうか否か、かかりつけの医師に相談してみましょう。
【ADHD障害者手帳もらえない】必要なの?アスペルガー
ASDやADHDなど、発達障害の診断を受けた場合でも、障害者手帳を取得しなくてはいけないという事はありません。
利用者様一人ひとり、考え方や環境、目指すゴール(就職先)は異なります。
そのため、
「絶対に障害者手帳を取得するべき」とは言い切れませんし「障害者手帳は必要ない」とも言い切れません。
必要かどうかは、一人ひとり異なるという訳ですね。
ただ、迷っている方には、障害者手帳を取得するメリットとデメリットについて、しっかりと説明するように心がけています。
【ADHD障害者手帳もらえない】メリットとデメリット
発達障害(ADHD)が障害者手帳を取得するメリット
・家族でディスニーランドで割安でいけたのはうれしかったな!あと都営バスや電車も無料だよね。
- 特別支援学校などに入学ができる
- 就職時に障害者枠での応募ができる
- 医療費の助成や税金の減免などが受けられる・電車やバス、映画館や博物館などの割引きがあるケースがある
誤解が無いようにお伝えすると、障害者手帳を持っていれば、「必ず」特別支援学校入学や障害者枠での就職、障害年金が受給ができるわけではありまません。
発達障害(ADHD)が障害者手帳を取得する事のデメリットはあるのでしょうか?
デメリットに関しては、「無い」と言っても過言ではないと思います。
敢えて言うならば、
と言うことくらいでしょうか。
ちなみに、既に一般枠で就職をしていた場合、障害者手帳を取得したからと言って、会社に申告する義務はありません。
また、取得した後に「やっぱり要らないな~」と思ったら返納することもできます。
関連記事:【発達障害 得意なことがない見つけ方】やりたくないことを書きだす!ADHD
【ADHD障害者手帳もらえない】グレーゾーンの方の申請は難しい?アスペルガー
発達障害(ADHD)のグレーゾーンとは?
「発達障害のグレーゾーン」とは、定型発達でも発達障害でもない「発達障害の傾向がある」方々を指す言葉です。
うつ病をはじめとした精神疾患や自閉症スペクトラム障害や注意欠陥多動性障害に代表される発達障害の診断には国際的に利用される『DSM-5』という診断基準があります。
その基準を1つでも満たさなければ、確定診断は下りずに「グレーゾーン」となる可能性が高いのです。
発達障害(ADHD)の障害手帳の申請はできるの?
医師から発達障害だと確定診断されていないグレーゾーンの方の場合、障害者手帳申請の条件を満たしていないため、取得はできません。
しかし、障害者手帳や医師の診断書がなくても利用できる支援サービスがあります。相談費用がかからない機関もあるため、困っていることがある場合は相談してみましょう。下記を参考にしてみてください。
就労移行支援事業などの福祉サービスを利用する時には受給者証が必要になります。受給者証は診断書がなくても、医師の意見書で取得することができます。
「グレーゾーンの自分は就労移行支援を使えないのではないか?」と思っている方も、医師に相談をしながら、就労移行支援事業所の見学や相談をすることをおすすめします。
【ADHD障害者手帳もらえない?】よくある質問
まとめ:【ADHD障害者手帳もらえない?】グレーゾーンやアスペルガー?メリットデメリットは?知恵袋
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では【ADHD障害者手帳もらえない?】グレーゾーンやアスペルガー?メリットは?知恵袋についてお伝えしました。
障害者手帳の取得が可能かどうかは、各市区町村の自治体によって異なります。ぜひ、お住まいの自治体の「障害者福祉課」に問い合わせて確認しましょう。
自分の障害について、正しい情報を持っているかいないかで受けられるサービスが変わります。自分の障害の等級だけではなく様々な制度や情報に関心を持ち情報を得ていきましょう。
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