知覚統合の高い人への理解は、常に刺激に敏感で、細かい変化を見逃さない人がいます。
この「知覚統合の高さ」は、時に強みとなり、時に問題ともなります。
高い知覚統合能力を持つ人は、研究者などエンジニアなど、創造性を発揮する職業に向いています。
一方で、過剰な刺激に悩まされ、ストレスを感じやすい側面もあります。
このような方々を理解し、適切にサポートすることが重要です。周囲の人間の思いやりと、本人の自己理解が鍵となります。一緒に乗り越えられる方法を見つけていきましょう。
しかし、過剰な刺激に悩まされ、ストレスを感じやすいというデメリットもあります。今回は、一見優れてるとみなされる人でも悩んでいる知覚統合の高い人の対処方法をなどを紹介いたします。
- シバッタマン
- 精神障害者保健福祉手帳 保持者
- npo法人発達障がい者を支援する会(チームシャイニー)
- 退職代行で40歳で会社を退職し就労移行支援へ
- 氏名:柴田義彦
- 退職代行&就労移行支援、ITの執筆
- 妻と6歳の子供がいて住宅ローン・教育費に必死
- うつ病で休職経験多数
- 経歴・連絡先情報はプロフィールに表示
知覚統合の高い人の特徴は?高すぎる問題は?
①パターンや本質をつかむ力がある
複数の感覚情報をうまく組み合わせて理解できるということについて、もう少し具体的な例を挙げると以下のようなことが考えられます。
- 音楽を聴いているとき、音の高低やリズムとともに、曲の雰囲気やイメージを感じ取ることができる。
- 料理をするとき、視覚と嗅覚、味覚の情報を組み合わせて、料理の完成度を判断できる。
- 道を歩いているとき、視覚と聴覚、体性感覚を使って、周囲の状況を的確に把握できる。
- 物を手で触って、形状、重さ、温度、素材感など複数の感覚入力から、その物の性質を推測できる。
- 人の表情と声のトーンから、その人の感情を読み取ることができる。
1つの感覚の入力だけでなく、複数の感覚情報を組み合わせることで、対象の本質をとらえたり、状況を的確に判断したりする能力のことを指します。
②新しい状況に適応しやすい
新しい状況に適応しやすいのは、以下のような理由からです。
知覚統合能力の特徴 | 新しい状況への適応力に与える影響 |
---|---|
複数の感覚情報を統合する能力が高い | 新しい環境でも状況を的確に把握できる |
部分的情報から全体像を想像できる力がある | 新しい状況でもパターンをつかみやすい |
物事の本質を理解するのが早い | 新しい状況の核心をつかみ取りやすい |
直感が働きやすい | 新しい状況でも柔軟に対応できる |
空間認知能力が高い | 新しい環境にも順応しやすい |
感性が豊か | 新しいことを吸収し適応力がある |
知覚を総合的に処理する能力が高いことで、新しい状況への理解と適応がスムーズになりやすいためだと考えられます。環境の変化に対する順応力が知覚統合能力と関連していると言えそうです。
③抽象概念を形象化しやすい
知覚を総合的に処理できる能力が、抽象的な概念にも具体性を与えたり、イメージを喚起したりするのに有利に働くためだと考えられます。
抽象思考能力と知覚統合能力は深い関係があります。
知覚統合能力の特徴 | 抽象概念の形象化に与える影響 |
---|---|
複数の感覚情報を統合する力が高い | 抽象概念にもイメージを喚起しやすい |
部分的情報から全体像を想像できる力がある | 抽象概念に具体的な形を与えられる |
直感が働きやすい | 抽象概念に柔軟な視点を得られる |
感性が豊か | 抽象概念に様々なイメージを浮かべられる |
空間認知能力が高い | 抽象概念を位置づけたり関係づけたりしやすい |
全体と部分の関係を捉える力がある | 抽象概念の本質をとらえやすい |
③空間認知能力が高い
知覚情報を統合して処理する能力が空間認知に深く関わっているため、知覚統合能力が高い人は空間認知能力も高い傾向にあると考えられます。
知覚統合能力 | 空間認知能力への影響 |
---|---|
部分情報から全体像構築力 | 空間認識が正確 |
新環境適応力 | 未知の空間への順応性 |
方向・距離感覚の鋭さ | 空間の位置関係の把握 |
抽象概念の形象化 | 抽象的空間のイメージ化 |
全体と部分の関係性理解 | 空間構造の把握 |
直感 | 空間の柔軟な認識 |
④感性が豊かである
感性が豊かなのは下記が理由としても考えられます。
知覚統合能力 | 感性の豊かさへの影響 |
---|---|
複数感覚の総合処理力 | 感性の発達 |
部分情報からの全体像喚起 | 感性的表現の得意 |
直感 | 感覚的なものの柔軟な捉え方 |
抽象概念の具体化 | 感性の具体的表現 |
空間認知力 | 空間表現(音楽、芸術等)の得意 |
感覚の細やかな認知 | 感性的表現への長け |
感覚と感情の連結 | 感性的思考 |
感覚情報を総合的かつ細やかに処理できる能力が、感性の豊かさにつながりやすいと考えられます。感性と知覚は深く関係していると言えそうです。
米津玄師は自閉症も自閉症・アスペルガーの発達障害をカミングアウトしています。感情が豊かなのかもしれませんね。下記記事に記載しています。
知覚統合の高い人が高すぎて問題を紹介?
知覚統合が高すぎると、健康面、柔軟性、他者理解、視点の偏りなど、様々な問題が生じる可能性があります。知覚統合の高さは強みでもありますが、適度なバランスを保つことが重要だと言えるでしょう。
感情的な側面を軽視しがちになる
知覚統合が高い人は、物事を客観的に捉える傾向が強いため、感情的な側面を軽視しがちになります。
些細なことや感情的なことで悩まない一方で、共感やコミットメントの欠如につながる可能性があります。
感情的な側面のバランスが取れない
知覚統合が高すぎると、感情的な側面とのバランスが取れなくなります。 物事を冷静に分析する一方で、感情的な側面を軽視してしまい、バランスの取れた判断ができなくなる可能性があります。
他者理解への困難
知覚統合が高すぎると、感情面での共感力が乏しくなり、他者の気持ちを理解することが難しくなる可能性があります。
チームワークや人間関係の構築に課題が生じる可能性があります。
偏った視点
物事を極端に客観的に捉えすぎ、偏った視点になる可能性があります。
全体像を把握しつつ、バランスの取れた判断ができなくなる可能性があります。
知覚統合の高い人の職業は?
知覚統合が高い人に向いている理系関連の職業
知覚統合力が高い人は、複雑な状況を俯瞰して捉え、最適な解決策を導き出す能力に長けています。このような力は、以下の職業で大いに役立つと考えられます。
- 研究開発を推進する原動力となります
- 複雑な現象を分析し、新しい仮説を立案・検証する際に役立ちます
- 全体像を把握しながら、論理的に問題解決を進められます
ITエンジニア
知覚統合力の高さは、理系分野の研究職やITエンジニアなど、複雑な課題に取り組む職種で大きな力を発揮するでしょう。俯瞰的な視点と論理的な思考力を兼ね備えた人材は、これらの分野で活躍できる可能性が高いと考えられます。
- システム設計において強みを発揮できます
- 多くの要素を統合的に捉え、全体最適を見据えた設計が可能です
- 複雑なシステムの全体像を把握しつつ、効率的な設計を行えます
知覚統合の高すぎる人の対処方法は?
自分の特性を理解し、得意・不得意を把握する
知覚統合が高い人は、客観的な物事の捉え方に長けていますが、感情面での共感力が弱い傾向があります。
まずは自分の長所と短所を冷静に認識し、受け入れることが大切です。
例えば、論理的思考力は高いが、人間関係で行き詰まりがちだと自覚できれば、それに合わせた対処法を見つけやすくなります。
自分を深く理解することで、適切な行動がとれるようになります。
言葉によるコミュニケーションで補う
知覚統合が高い人は、言語能力に長けている場合が多いです。
言葉を上手く使えば、感情面での共感力の低さを補うことができます。相手の気持ちを言葉で的確に表現したり、自分の気持ちを伝えたりすることで、コミュニケーションを円滑にすることができます。
言語を武器に、人間関係を改善する努力をすることが重要です。
専門家に相談し、自分なりの対処法を見つける
知覚統合が高い人は、自分なりの対処法を見つけるのが難しい場合があります。
そんな時は、専門家に相談するのが賢明です。
カウンセラーや心理療法士などに、自分の特性や悩みを打ち明けることで、適切なアドバイスが得られるでしょう。専門家のサポートを受けながら、自分に合った対処法を見つけていくことが大切です。
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共感力を意識的に高める努力が必要
知覚統合が高い人は、感情面での共感力が低い傾向にあります。
しかし、意識的に努力すれば、共感力を高めることができます。例えば、他者の気持ちを想像する練習をしたり、自分の感情を表現する機会を増やしたりすることで、徐々に共感力が身につきます。
感情面での共感力を高めることは、人間関係を円滑にする上で非常に重要です。
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